goodbye,youth

増子央人

2022.01.22

耳が痛くないギリギリの音で好きな曲を聴きながらコンビニの前でボーッとしているとその曲の1番好きな箇所が来たので結局音量を1つ上げて小躍りした。こういうことをしていると将来耳が悪くなる!とわかっていながら今この音量で聴きたいのでいいんだ!という刹那的な考え方によくなる。そのせいで今まで何度も失敗してきたが、死んではいないので大丈夫だろうと思いまたその場の欲に素直に従う日々を繰り返している。

Age Factoryはまた新曲をレコーディングして、バンドの新しい可能性を垣間見た。こんなドラムのアプローチができるようになったんだ、とか、えーすけはまだこんな素直で綺麗な歌詞が書けるんだ、とか、なおてぃはどこまで新しい能力を身に付けていくんだ、とか、ボーイのギターはやっぱり素晴らしいんだ、とか、色んなことを想った。最近はやっぱり1日に1回はMIXも済んでいないその1曲を聴いている。宇多田ヒカルの新しいアルバムを聴いて人並みに感動していたが、Age Factoryの新譜も負けてへんけどなあ、とか思い、道端の乾いたゲロを食べるカラスを避けながら渇いた街を歩いた。

先日、洋次郎さんが誘ってくれて、RADWIMPSのライブをメンバーとボーイの4人で神戸まで観に行った。よく考えたらオフの日にみんなで揃って誰かのライブに行くなんて、渋谷のO-EASTまでLOSTAGEのワンマンを観に行った日もえーすけは予定があっていっしょに行けなかったし、死ぬほど久しぶり、もしくは初めてだったのかもしれない。高校生の頃にRADWIMPSのコピバンをしていたおれは、その日昔コピーしていた曲を生で聴いて、そうやこのフィルをコピーしたことでフィル中にもそれまでと同じ位置にスネアを置くとグルーヴを一定に保つことができるって知ったんや、とか、この曲をコピーしたことでキックを16の裏に入れることのカッコよさを知ったんや、とか、そういったことを思い出していた。

ネバランで後輩が渡してくれたCDを壊れかけのCDウォークマンで聴いた。初期衝動に溢れていて、今日の晴れ空にぴったりだった。こういう音楽や音をカッコいいと思える感覚を忘れないでいたい。