goodbye,youth

増子央人

2020-01-01から1年間の記事一覧

2020.12.21

シロップを全部入れたら甘すぎた。失敗した。なんならホットにすればよかった。入店したときは暖房が暑いなと思ったのに、今は寒い。なんでだ?と思って周りを見たら入り口のドアが開きっぱなしになっていた。換気しているっぽい。コロナのせいでおれは、紅…

2020.12.17

レコーディング最終日。1日目にドラムを録り終えたので2日目からほとんどやることがなかった。ドラムテックはLOSTAGEの岩城さんにしてもらった。相変わらずチューニングのことをよくわかっていないおれは「増子くん全然覚える気ないやろ、運動神経のみでドラ…

2020.12.10

もみじは火が消えたように散り、風に揺れるススキは白い海のように波打っていた。見て!サンタいる!とランドセルを背負った小学生たちが指さす方向には壁をよじ登るサンタのイルミネーション。光っていないのに目立っていた。 3日前の休日、昼間に金麦を飲…

2020.11.07

一昨日の夜、五味さんから連絡をもらい、korekaraで飲んだ。翌日、二日酔いによる酷い吐き気を薄めるために水を飲みまくったがそのせいで胃がパンパンになり更なる吐き気に襲われた。どんな二日酔いも一瞬で治る薬があればと今までに何回思ったかわからない…

2020.10.22

最近の夜はパーカーを着ていても寒くなってきたので自分が聴く用の冬のプレイリストを作っていると、夏の夜用のプレイリストに入れていた曲とも何曲か重複して、そうか歌詞がわからなければ想像次第でその曲は夏の曲にも冬の曲にもなるのか、歌詞がわからな…

2020.10.08

昨日の夜から雨が降っている。朝、窓の外から鳥の鳴き声が聞こえたので雨が止んだんだと思った。まだ起きる時間ではなかったのでベッドの上でぼーっとしているといつの間にか鳥の鳴き声は聞こえなくなり、起き上がるときには雨の音がしていた。外は寒そうだ…

2020.09.18

予定より少し早く家を出た。松屋で牛丼を食べてから喫茶店に入り、トイレ前の長机の一番端の席に座った。目の前にカエルの置物、窓の向こうに黒のワゴンRが見えた。イヤホン越しに聞こえる他の客の喧騒が曲のアレンジみたいに聴こえた。 部屋でコンビニ弁当…

2020.08.29

少し前にベランダの向日葵が咲いた。不揃いながらもすべての蕾が太陽に向かって開いていた。間引きしなかったせいで全滅するかもしれないと思っていたので綺麗な黄色を見たときは嬉しかった。しかし5日も経つと花は枯れて、小さくしおれていた。痩せこけて茶…

2020.08.04

昨日は身体に良さそうなことをしたから、今日は身体に悪そうなことをしよう、という思考を日々交互に繰り返している。毎朝アラームが鳴る前に蝉の鳴き声とカーテンの隙間から差し込む日差しで目が覚める。朝までつけっぱなしのクーラーの冷気で身体が重たい。…

2020.07.22

朝起きると窓の向こうから蝉の鳴き声が聞こえた。うーわ夏。あつ。だる。もう何年か前から夏に対してそんなことしか思わなくなった。祭りやプールや花火大会には昔から変わらず魅力を感じるが、夏の暑さはそれらの魅力を忘れさせるほど酷い。顔を洗って窓の…

2020.07.12

約4ヶ月ぶりにお客さんの目の前でライブをした。奈良ネバーランドをはじめ、色んな人の協力があって昨日が成り立った。他のライブハウスで働いている友だちたちも来てくれて、映像配信のスタッフとして協力してくれた。今はライブに来たくても来れない人たち…

2020.07.08

強い雨風の音で目が覚めた。ベランダの手すりにビニール紐だけで固定していた向日葵のプランターが心配になって窓から外を見たが、落ちてはいなかった。中に入れたほうがいいか一瞬迷ったが、雨に濡れるのが嫌だったのでそのまま放置した。あれほど愛着が湧…

2020.07.06

つい先日、ホームセンターで向日葵の種を買ってきて、それをベランダで育てている。小さなプランター1つと、カップ麺の容器1つを使って、人生で初めて自分1人で植物を育てている。カップ麺の容器を使っている理由は、以前見た映画で主人公の家族がそれで植物…

2020.06.27

マスクをつけたピエロが駅前でパフォーマンスをしていた。周りの人たちはそれを離れた場所から横目で見る程度で、ちゃんと見ている人はいないようだった。少し経ってから1人の男の子がピエロの目の前まで近付いて、コミカルな動きをじっと見つめていた。ピエ…

2020.06.17

ハヌマーンばかり聴いていた先週の火曜日、天気予報が明日から雨だと言っていたのでホタルを探しに行った。原付で夜の町を走った。町からカブトムシの匂いがした。正確には、カブトムシがいそうな木の匂いがした。半袖で受けた風が少し冷たかった。原付を止…

2020.06.08

ドラムという楽器が好きになったのは確か小学生の頃、音楽の授業の合奏でいつも小太鼓を選んでいた。そのときに音楽の先生にドラムという楽器の存在を教えてもらい、大太鼓と小太鼓とシンバルを1人で叩ける?なんだその夢のような楽器は!と興奮した。でも今…

2020.06.01

ライブのない日々、生産性のない無意味な時間を過ごしていると以前よりも強い罪悪感に駆られて部屋ですら居心地が悪く感じてしまう。何か新しいものを聴かなければ、何か新しいものを見なければ、何か新しいものを読まなければ。しかし実際はそう思っている…

2020.05.29

いつもの坂道を原付で登った。ガソリンはもうほとんど残っていなかった。近くにガソリンスタンドあったっけ、突然不安になった。まあいいか、切れたら押して帰ろう。 小学2年生の頃、分団登校の班長をしていた6年生の翼くんが近所に住んでいた。その頃の翼く…

2020.05.17

先日、スーパーでお弁当とおつまみメンマを手に取りレジへ行こうとしたら店員さんが惣菜コーナーに置いてあるおつまみメンマに半額のシールを貼り付けていたのでおれはダメ元で店員さんに、あの、これも、いいですか…?と恐る恐る手に持っていたおつまみメン…

2020.05.09

nothing anymoreが終わり、映像がエンドムービーに差し替えられ、3人は終わりの合図をその場でじっと待った。OK!の言葉とほぼ同時に周りから拍手が聞こえ、監督の央大がお疲れさま、最高やった、と言いながらこちらに歩いてきた。この日のために相当な準備…

2020.05.03

昨日は1日休みだったので昼過ぎに起きた。寝癖のついたままエアジョーダンのキャップを被って昼飯と晩飯を買いに街へ出た。暖かったので半袖で家を出たがそれでも暑いぐらいだった。いつも行く居酒屋が店の前で弁当を売っていた。その近くの焼肉屋も弁当販売…

2020.04.27

少し前に三重の爺ちゃんから貰ったビール券をすべて瓶ビールに引き換えたので、冷蔵庫の中はキリンとアサヒの瓶ビールで一杯になった。つい先日、こんなのいくら飲んでも減らないじゃん!と思い部屋で映画を2本見ながら瓶ビールを気付けば4本あけてしまい泥…

2020.04.22

一週間後にEVERYNIGHTが発売される。以前まで、孤独であれ、と謳っていた友だちが、いっしょに踊ろう、と歌っている。RIVERのエイトビートとDance all night my friendsのエイトビートは全然違う。1つ確実に言えることは、おれはどっちのエイトビートも好き…

2020.04.18

ポテチと水を買いに、コンビニへ行った。途中で通る喫茶店や居酒屋を入り口から覗くと、従業員同士が暇そうに喋っていた。居酒屋がたくさん入ったビルの前でキャッチをするお兄さんに元気はなく、ぼーっとただそこに立っているだけのように見えた。喫茶店でi…

2020.04.14

気がつくと桜は散っていた。花びらが流れる桃色の川も、今年は見ることがなさそう。何日か前の満月の夜、まだ陽が沈む前、その日は休みだったので家から出ないでおこうと思っていたが窓から見た夕焼けがあまりに綺麗だったので、少し歩こうと思い外へ出た。…

2020.03.30

コロナウイルス。桜に大雪。いつも通りの綺麗な夕焼け。世界の終わりはこんな感じなのかなとまるで他人事のように空想しながら開けた金麦をまた半分だけ飲んでシンクに捨てた。別に今終わってもいいや。来世はどこの星で暮らそう。そんな身勝手で自己中心的…

2020.03.26

家に帰ってきて、なんとなくiPhoneでSNSを見ていると、福島のばあちゃんの家について書かれている記事を見つけて驚いた。毎日新聞の記事だった。以前にも何度かここに書いたことがあるが、福島のばあちゃんの家では椎茸を栽培している。数年前にじいちゃんが…

2020.03.20

駅前では"冤罪の人々を救おう"と書かれた横断幕を持った人たちがメガホンで通行人に向かって語りかけていた。春以外誰も聞いていないように見えた。誰にも受け取られないチラシ。イヤホンから流れる音楽の音量を上げた。昨日今年になって初めて上着を着ない…

2020.03.14

昨日、家に帰る頃には若草山に陽が沈み、薄明の西の空は青色から赤色へ変わっていく最中だった。この日も白線から飛び立つ小さな鶴。薬局で買ってきたシャンプーとボディソープを詰め替えて、THROAT RECORDSへ向かった。店に着いて欲しかったサイモン&ガーフ…

2020.03.10

白線を引くときにこぼしたと思われるペンキが鶴のように見える場所がある。ほとんど毎日その道を通る。スタジオからの帰り道、今日もその白線から1円玉程の大きさの鶴が飛び立っていた。立ち止まって足元のそれをしばらく見ていた。決められた線から自由に飛…