goodbye,youth

増子央人

2023.06.25

ツアー東京編O-EASTのライブ前、昔から音響をしてくれているスタッフが楽屋に来て、初めてAge FactoryのワンマンのPAをしたのがこの上にあるO-CRESTだったこと思い出したと話していた。あまり見ることのない目をしていた。あれから6年半経っていた。袖で見ていたJESSEさんがライブ終わり、お前こないだの打ち上げで高校の頃バスケ部で控え選手だったって言ってたけど、お前は控えなんかじゃない、お前のドラムの代わりなんて誰もいねえからな、と言ってくれた。この先どう生きていっても、おれはこの言葉を絶対に忘れない。

このツアーはすべてワンマンだったが、毎夜打ち上げをし、散々飲んで踊った。みんなで地方の知らないクラブに行ったり、居酒屋の閉店後ホテルのロビーで朝まで飲んだり、酷い二日酔いで翌日の打ち上げは早々に抜けたり、ライブの感想や翌日のライブのことやくだらない話を色んな街でした。

ステージの上で話すえーすけの言葉は少ないが、おれも初めて聞くような本当の言葉が出ることがある。このツアー中にもそういう言葉が幾つかあった気がした。

何度も繰り返してきた、同じような夜のはずなのに、忘れられない気がした。

扉を開けるともう外は明るくなっていて、あんなにいた人たちはみんないつの間にか帰っていて、まだ元気そうな数人は少し名残惜しそうに友だちたちと喋っていた。1番踊っていたうちのスタッフは酒がかかってびしょびしょになったAge FactoryTシャツを着て喋り続けていた。ほんまによかったなーこのツアー、と5回ぐらい言っていた。Party night in summer dream TOURの終わりにぴったりな朝だった。今年もまた夏になっていた。