goodbye,youth

増子央人

2018.05.26

余裕を持って起きたはずなのに、また家を出るのがギリギリの時間になった。慌てて家を出て、早歩きでバス停まで向かった。背中は少し汗ばんで、家を出て数分でTシャツが濡れた。バスが来る2分前にバス停に着いたのに、10分待ってもバスは来なかった。時刻表を見ると、先月時間改定があったらしく、全然違う時刻表になっていた。まあいいかと思い、バス停で今日EGUMIに出てくれるGEZANをApple Musicで聴いていた。今日の自主企画は昨日ソールドアウトした。チケットはイープラスでしか売っていない。不思議な感覚だった。奈良の自主企画で、今日が初めてその売り方で売り切れた訳ではないが、少し前まで、奈良や大阪で企画をするときは、iPhoneに連絡先が入っている人ほぼ全員に告知メールを送ったり、久しぶりに連絡する地元の友だちとのLINEを開いてみると、前の企画のおれからの告知ラインから返ってきていなくて、ライン送るのをやめたり、そういうことが、しばらく何年も続いていたから、やっぱり、奈良でソールドアウトすることは、決してライブハウスのキャパシティが大きい訳でもないが、特別な気持ちになる。今日は、ライブハウスに来たこともない、バイト先の後輩たちが、初めて見に来てくれる。そのせいで店の営業が大変らしいが、チケット買いましたと聞いたとき、おれは嬉しかった。いつもより緊張しているのは、たぶんそのせいだ。今はやっと来たバスに乗って、tetoを聴いている。ジャニーズが好きな松本も、西野カナとか聴いてそうな加藤も、ミスチルが一番好きな鳥居も、オーラルの大ファンの森本も、医者目指して浪人中の森下も、Age Factoryと、tetoと、GEZAN、けっこう良いぞ。おれは大好きなんだ。ハマりましたって言ったら、CD貸してやろっと。そんなことを書いているうちに、最寄駅に着いた。赤い近鉄電車に乗って、大和西大寺駅で乗り換えて、いつものライブハウスへ向かう。