goodbye,youth

増子央人

2021.08.31

部屋を出て原付に乗り、次の日の朝ご飯を買うためいつものコンビニへ向かった。今日で八月が終わるのに、相変わらず外は暑い。一昨日、秋に出すアルバムの曲を録り終えた。今回はレコーディングが3回に分かれていたのもあって、曲が揃うまでとても長く感じた。

少し前に、大好きな先輩バンドが活動休止することを聞いた。ある日、撮影で近くにいるから来れたら来いよ、とドラムの人に呼んでもらい、バイト終わり、そのバンドメンバーがみんなで集まっている場所に行った。最後のライブもしようと思ってないから、実質今日がみんなで集まる最後の日だとボーカルの人が言っていた。誰かの1番には結局おれらはなれへんかってん、とドラムの人が言った言葉が悲しくて、帰り道、その人たちの曲を聴きながら歩いた。おれはその人たちが作る曲が大好きだった。

バンドが走り続けるということは奇跡みたいなもので、いつピースが欠けたり足が止まってもおかしくない。こういう話はよく言われるのであまり好きではないが、最近周りで脱退や活休、解散の話をよく聞くので、本当にそう思う。だからおれはバンドの出す音に感動する。儚くて、愛おしくて仕方がない。解散しても音楽は鳴り続ける。けれどやっぱり、少し寂しい。

Age Factoryのアルバムは予定通り秋に発売される。何よりも青い、大好きなアルバムがもう少しで完成する。