goodbye,youth

増子央人

2021.02.18

恵比寿LIQUIDROOMでのワンマンライブの前日、早朝に奈良を出て東京へ向かった。14時頃に東京のスタジオに着き、ある人と共作の新曲のプリプロ録りをした。作業は21時頃まで続いた。録り終わった曲を大きなスピーカーでみんなで爆音で聴いた。小さな歓声が上がった。これから何回も聴くと思う、とその人が言っていた。おれはすでにその日から今まで7回は聴いた。プリプロ録りをしたスタジオはその人のプライベートスタジオのような場所で、そこの壁にHOPEという文字のネオン管が掛かっていた。青白く光るHOPEという文字を見て、「おれらの明日からのツアーもHOPEって名前なんすよ」と言うと、「そうだよなおれもさっきHP見てそれ思ったんだよ」とその人が言いながらパソコンとスピーカーが置いてある机にのぼってネオン管を手に取り、やるよ、と言って渡してくれた。次の日のリハでえーすけがギターのヘッドにそれをはめるとサイズがぴったりだった。本番が終わってもHOPEの4文字がステージの上で光り続けていた。

本番中、ステージから見えるみんなの表情やリアクションに心が熱くなった。ライブが終わった次の日、最近完成した新曲たちを聴いた。よし、大丈夫、カッコいい。分かりきっているのに、いちいち確認する。

明日はHOPE TOURで名古屋へ行く。VJのけんちゃんは、バンドのツアーとかで名古屋や大阪に行くのが初めてだからすげー楽しみ、と言っていた。なんかいいなと思った。