goodbye,youth

増子央人

2020.07.22

朝起きると窓の向こうから蝉の鳴き声が聞こえた。うーわ夏。あつ。だる。もう何年か前から夏に対してそんなことしか思わなくなった。祭りやプールや花火大会には昔から変わらず魅力を感じるが、夏の暑さはそれらの魅力を忘れさせるほど酷い。顔を洗って窓の外を見ると、ベランダで育てているひまわりの芽が萎んでいた。え?え??と声に出しながら急いで窓を開けて様子を見るとしなしなに萎んで今にも枯れそうになっていた。なんで?昨日は元気やったのに?昨日の夜水をあげなかったから?でも昼前にはあげたで?プチパニックの中、液肥を大量にあげた。こういうときに液肥を大量にあげていいのかわからなかったが"生き返れ〜"と心の中で唱えながらジャバジャバかけた。たぶん腹ぺこのギンにご飯を出してあげたときのサンジはこんな気持ちだったんだと思う。たぶん違う。液肥をあげてから1時間ほどでみるみる回復して昨日の朝の元気な状態に戻っていた。植物ってこんなにレスポンス早いの?すげえ。めちゃくちゃ生きてるやん。悪かった、と思いながら少し感動した。

3日ほど前、居酒屋の店長をしている同級生と道で久しぶりに会った。そいつは二店舗の店長を掛け持ちしていたがコロナの影響で一店舗が潰れてもう一つもいつ潰れるかわからないと言っていた。そんな状況の中、ずっと付き合っていた彼女と先月に籍を入れたと言っていた。おれはそいつの彼女とも面識があったのでいつか結婚するだろうとは思っていたが、予想よりも早くて驚いた。なんだかとても嬉しかった。

今週いっぱいまで梅雨はあけないと天気予報士が言っていて今日も曇りのち雨の予報だったが昼過ぎには太陽が出ていた。もしかしたら明日の天気予報も外れて晴れになって、そのまま梅雨があけたりしないかなと思っている。