goodbye,youth

増子央人

2020.05.03

昨日は1日休みだったので昼過ぎに起きた。寝癖のついたままエアジョーダンのキャップを被って昼飯と晩飯を買いに街へ出た。暖かったので半袖で家を出たがそれでも暑いぐらいだった。いつも行く居酒屋が店の前で弁当を売っていた。その近くの焼肉屋も弁当販売していますと書かれた看板を店の前に置いてその横で店員さんが販促をしていた。もしかしていつも行っていた蕎麦屋もテイクアウトを始めているかも、もししていればそこで昼飯を買おうと思い店の前まで行ったが何の張り紙も貼られておらず、営業中と書かれたいつもの木札が入口のドアからぶら下がっているだけだった。たまに行くラーメン屋さんも変わらず営業中で、コロナに負けるな!赤字覚悟でラーメン定食690円!と書かれたブラックボードが店の前に立て掛けられていた。売っても赤字、売れなくても赤字。店長さんは、一体どんな気持ちでこの文章を書いただろう。今すぐ店に入って腹一杯にラーメンもチャーシュー丼も食べたくなったが、今は家で食べようと思い、弁当販売していた居酒屋に向かった。人が沢山いるスーパーで、色んな人が手に触れたかもしれない弁当を買って家で食べるのと、ガラガラの店でご飯を食べるのと、どちらのが感染リスクが高い?と最近思うが、まあみんながそれを思って店へ行きだすとまた話が変わるので、今はとにかく家でやり過ごすのがいいのだろうとは思うが、何かずっと頭の中でもやのようなものが漂っている。今営業しているすべての飲食店が一体どんな気持ちで営業しているか考えるだけで胸が詰まる。

家に帰って買ってきた弁当を食べ、ブックオフの通販で買った映画を観ながらビールを飲んだ。少年のひと夏の友情と恋を描いた映画だった。映画を観終わる頃にはもう夕方になっていた。面倒くさかったので日が暮れて暗くなっても部屋の電気はつけなかった。エンドロールが終わり画面がトップメニューに戻ったのでまた再生ボタンを押した。なんとなく、ずっと流れていてほしかった。2周目はほとんど観ていない。