2018.07.11

夕暮れの青森港に太鼓と笛の音が響く。ねぶた祭りという何やら大きな祭りが8月にあるらしく、その練習をしているっぽい。イヤホンを外して太鼓と笛の音を聞いた。太陽が沈んで、見たこともないような綺麗な色が空を包んだ。あれは何色なんだ。一番近い色を敢えて言うならたぶん桃色。でも桃色というわけではない。あの色に名前をつけられる人がいたらそれは嘘だ。もしかすると正式な名前がもうあるのかもしれない、おれが無知なだけかもしれないが、いや、あの色には名前はつけられないだろう。あんな色見たことない。東の空は濃いネイビー。西の空は、とにかく綺麗な、特別な桃色のような色。風が肌寒い。海の匂いは何故かしない。太宰治の故郷、津軽半島はあれかな。あっちの方に見える、あの海の向こうかな。まあどうでもいいか。海には稚魚。大量の稚魚。空には青。大量の青。青と稚魚の間には桃色のような空。太鼓と笛の音が鳴り響く。