goodbye,youth

増子央人

2017.06.21

用事があったので東京に1人残り、夜行バスに揺られて帰ってきた。梅田に降りると雨が降っていた。バスで首を寝違えた。薄いタオルケットは少し寒かった。冷えた体に雨が染み込んだ。通勤ラッシュ、スーツの大人たちに紛れて昨日から着替えていない汗臭いTシャツのおれは逆方向へ帰る。電車の向かいの窓に映る自分の顔は酷くくたびれていた。赤い近鉄電車から見える石切の景色は今日は霧で見えなかった。